町内会長 奈良磐雄 |
【醍醐まちづくりプロジェクトの取り組み】 1. 私たちが住んでいる醍醐の生活環境は良くなってきたのか 1997年秋の地下鉄東西線開通に伴い醍醐地域に大きな変化がありました。一つは交通問題で市中心部へのアクセスの向上と引き換えに実施された市バス撤退による周辺地域からターミナルへのアクセス悪化です。この交通環境悪化に対し各自治会からなる醍醐十連協や地域女性会が中心となり発足した「市民の会」は、お年寄りやこどもたち交通弱者を切り捨てせず、今まで以上に生き生きと活動できる環境を作るため、他都市に類を見ない、行政に頼らず地域住民の利用とサポーターの支援により存続可能とする「醍醐方式」により、2004年2月から私たちのバス「醍醐コミュニティバス」の運行をはじめ、2006年2月には利用者50万人を突破しました。もう一つはマンション・住宅地開発ラッシュによる大幅な住環境変化と人口変動です。地下鉄東西線の開通、六地蔵への延伸が引き金となり、駅周辺部から山のふもとまで開発が進んでいます。この開発による環境悪化への住民側の対策は無策といっても過言ではなく、長年の歳月をかけて営々と築き上げてきた私たちのコミュニティにも大きな変化の波が押し寄せ、それらへの早急な対策が迫られています。 2.時代の波に流されない「住民による住民のためのまちづくり」を 私たちの御霊ヶ下・大構町内会は2006年度で36周年になります。結成当初から住んでおられる先輩方のお話によると、見渡す限り田畑が広がるこの醍醐の地に一戸建の新築住宅の建築がブロック毎にはじまり、徐々に現在のまち並みの姿が見えてきた段階で、知らない者同士が仲良く楽しく安心して生活するための仕組みとしての町内会をつくり、イベントへの参加を通して会話ができる関係を少しずつ築いてきたとの事です。これからも私たちを取り巻く環境は変化を余儀なくされるでしょう、でも、変わって欲しくないものがあります。それは町内会活動を通してお互いが協力し合い築き上げてきた、温かい思いやりに溢れた人間関係であり、自然との共存を身体一杯に感じられる醍醐の環境です。人間が環境を変え、環境が人間を変えるといわれています。どちらを先に手掛けるかではなく両方大切です。まだまだ十分でない状態をみんなの知恵と力を合わせて望ましい姿に作り上げていきたいと考えます。 3.具体的な取組みとして (1) 「子ども・お年寄りを地域で守れるか?」学校・親・住民・行政との相互協力 (2) 地域における防犯意識向上のための企画立案と実行< (3) 「リ・ユース(大型ごみ処分と資源有効活用)」の継続実施、見直しと専属チーム等の考察 (4) まちづくり推進町村の先進事例調査と研究 (5)「暮らしの便利シート」作成(裏面に「消火器ここどこ番号」を添付) (6) 会員の専門・特技発掘による新コミュニティビジネス創出プロジェクト (7) 「醍醐まちづくり協定書・住民憲章」制定に向け研究会発足 (8)醍醐コミュニティバス継続運行への支援活動 |